保険は本来、相互扶助の精神に基づいた素晴らしい仕組みです。しかし、民間の保険会社が利益を追求するあまり、本来の目的から逸脱している面があることも否めません。駅前の高層ビルやCMに必要なコストはどこから捻出しているのでしょうね。
保険の基本理念:相互扶助
保険の基本的な考え方は、多くの人が少しずつお金を出し合い、不幸にも事故や病気に遭った人を皆で支えるという相互扶助の仕組みです。この考え方は、社会の絆を強め、互いに助け合う精神を育むものとして、長年にわたり重要な役割を果たしてきました。
民間保険会社の利益追求
しかし、民間の保険会社が参入することで、この理念からズレてきているのではないでしょうか。私の考える問題点をいくつか挙げてみます。
- 保険料設定
民間保険会社は、株主への配当や会社の成長のために利益を出す必要があります。そのための保険料設定が保険商品の設計には必要だと思います。 - 複雑な商品設計
利益を増やすため、消費者にとって理解しづらい複雑な商品を設計し、不必要な特約などを付けさせている場合があります。私も特約てんこ盛りの保険を提案していました。 - 支払い渋り
以前は保険金の支払いを極力抑えようとする傾向がありました。今は請求忘れがないですかなどのお尋ねもあるので以前よりは改善しているかもしれません。
解決策はある?
この状況を改善するための取り組みについて考えました。
- 規制の強化
保険料の設定や商品設計に関する規制を強化し、過度な利益追求を抑制する。 - 消費者教育の充実
保険の仕組みや商品内容について、消費者が正しく理解できるよう教育を行う。 - 非営利の相互保険の推進
利益追求を目的としない相互保険会社や協同組合型の保険を推進する。
上記で現実的なのは『2』だと思います。教育の機会を増やすことに加えて、自助努力も重要です。難解な保険を仕組みを知って、過不足なく保険に加入することで安心した生活が送れます。
まとめ
保険の本質である相互扶助の精神を忘れず、それでいて健全な保険システムを維持することは、簡単なことではありません。しかし、私たち一人一人が保険の意義を理解し、適切な選択をすることで、より良い保険制度を作り上げていくことができるはずです。保険は私たちの生活を守る大切な仕組みです。その本来の目的を見失わないよう、消費者も保険会社も、そして社会全体でも継続的に考えていく必要があると思います。
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